大型モデルの多いBMWの中でも普通二輪免許で乗れるモデルがG310Rだ。価格も60万円台とコストパフォーマンスに優れるG310Rについて紹介しよう。
女性におすすめのポイント
ネイキッドモデルでハンドル幅は広めに設定されているが、アップライトなポジションでステップの位置も適切なので自然な乗車姿勢を取れる。足つきはシート幅が若干あるがサスペンションが柔らかいので乗車すると、車体が沈み込み、母趾球あたりで地面をとらえることが可能。車体重量も158.5kgと軽いのでまたがった状態でも片足で車体を前後できる。
車体重量の割には取り回しの初動がやや重く感じられる。ただ、動かしてしまえばタンクに腰を支えなくても軽快で押し引きはラクにできるだろう。かなり小回りが利くので狭い駐車場でも切り替えせずに取り回しできる。
2020年モデルは「レーシング・レッド」、「コスミック・ブラック2」、「パール・ホワイト・メタリック(+6,000円)」の3色がラインナップ。
BMW G310Rの特徴
水冷単気筒313ccのエンジンにスチールパイプフレームとなっている。エンジンは通常の吸排気レイアウトとは逆で前方吸気・後方排気で、シリンダーヘッドは後傾しているのだ。この独特なエンジンレイアウトはエンジンをなるべく前方に配置しスイングアームが長くなるように設計して、直進安定性や旋回性などの整合性を取っているのだ。これに伴ってシリンダーヘッドを傾け重心を下げることで、余分な慣性が働きにくくなり、運動性能が高くなる。足回りも、倒立フォークやラジアルマウントキャリパーが装備され、ABSによって制御されている。
メーターは液晶デジタルで見やすく、ギアポジションや燃費、航続可能距離の表示など、ツーリングには便利。
エンジン音は歯切れよくクラッチも軽いが、極低回転ではトルクが薄いのは気になるところだろう。3000prm以上からでないとキビキビした走りができない。そのため高回転型といえるだろう。
実用域を考えると4000prm以上からで、7000prmから10000prm付近まで駆け上がる伸び感はすばらしい。スポーティーに走ることをおすすめする。
コーナーリングではコーナー手前でスピードを落としてコーナーリング中にリアに荷重をかける曲がり方がいいだろう。ハングオフをしたい場合はフロントサスの油面を上げ、リヤサスを柔らかくするなどセッティングを変える必要がある。