オーストラリアのバイクメーカーKTM。「READY TO RACE(レディートゥーレース)」というスローガンを掲げすぐにレースに出場できるレベルのマシンの供給を続けている。
レースと聞くとアグレッシブで扱いにくいイメージを抱くかもしれないがKTMには女性向けのバイクをきちんと用意している。今回はKTM 690 DUKEを紹介しよう。
女性におすすめのポイント
シート高は835mmと高めだが、サスペンションがソフトなので跨れば沈み込んでくれる。形状もスリムで見た目ほど足つきは悪くないだろう。それでも怖いと感じたら、ローダウンするのもいいと思う。PPロワーリングキットを導入すればさらに800mmまで調整可能。ハンドルまでの距離が近いので、ライティングポジションに関しても心配ない。重量も国産250ccバイク並みなので、取り回ししやすいのもおすすめのポイントだ。軽い車体にレスポンスのよいアクセルなので、しっかり回すことで路面を力強く蹴り上げる感覚がつかみやすいだろう。フル・ライド・バイ・ワイヤーは感覚的にコントロールできるので、すぐに馴染めるはずだ。
ボディカラーはホワイトとグレー×ブラックの2色が用意されている。
KTM 690 DUKEの特徴
2016年に登場したマイナーチェンジしたKTM 690 DUKEは、エンジンが大幅に変更されている。前モデルに比べるとパワフルになりながらも扱いやすくなった。それでいて振動とのバランスもうまくとれている。回していてストレスを感じないだろう。
ハンドリングも軽快になっていて、スロットルの切り替えも速くなった。ストレートからコーナー、コーナーからストレートへの一連の動きは自然で、思うようにバンクさせて走れる。強力なブレーキはよく効いてくれるので、安心できるだろう。さらに好みでABSのオンオフが可能。フロントが流れても少しバイクを起こせばすぐに復帰できて、リアが流れてもトラコンが補正してくれるのは大変助かる。
ハンドルの幅は広くて、左右のグリップ位置は肩幅よりやや広い。腕を開いてもそこまで遠くないので、操作するときの違和感はないだろう。シートは前モデルより低くなっているだけではなく、座り心地がよくなっている。
排気量の近いネイキッドモデルよりもコンパクトながら窮屈にならないポジションはゆとりがあるので、乗車がラクに感じられる。
タンデムシートの下に工具入れがあり、ちょっとした収納が可能だ。